ソフトウェアがさまざまな領域で活用されるのにともない、製品やシステムにおけるソフトウェアが果たす役割が増しています。

特に近年は、さまざまなモノ(物)がインターネットに接続され、製品やシステムに求められる機能や信頼性・安全性なども今までの延長線上で考えていては対応できないような状況も出てきました。さらに、ユーザニーズが多様化してきたことによって、製品サイクルの短縮、製品ファミリーの拡大といった傾向も顕著になっています。このような状況において、ソフトウェア開発では、派生開発へ柔軟に対応することや、ソフトウェアの再利用性や保守性を向上させることが必要となっています。

一方、ソフトウェア開発の状況を見てみますと、上流工程からの品質作り込みが不足し、テストの工程に大きな負担がかっているのが実状です。また、問題が発生すると、それを再発させないための仕組みや管理が強化されますが、それがうまく機能しない事も多く、余分な作業や工数が増えてしまうという場面も見受けられます。結果として、品質のリカバリやプロセス遵守のために、プロジェクトリーダやマネージャの負担が増えてしまい、その状況に間近で接している次を担う世代のメンバが、プロジェクトリーダやマネージャになりたがらない、という負のサイクルに陥っていると感じることもあります。

No Silver bullet(銀の弾丸はない)と言われるように、製品やシステム毎に求められる品質(※1)を達成するためには、新しい取り組みや技術を計画的に取り込むことと並行して、組織やプロジェクトで実践し、うまくいった事例や失敗事例を積み上げて横展開し、ソフトウェア品質向上のための活動を着実に進める必要があると考えています。

本研究室では、ソフトウェア開発を今よりもより良くするための研究・コンサルティング・教育に取り組んでいます。具体的には、ソフトウェア開発のQCD(Quality:品質、Cost:コスト、Delivery:納期)の維持・向上に寄与する「ソフトウェア品質管理」、「ソフトウェアプロセス改善」、「システムテスト自動化」、「リポジトリマイニングに基づくプロジェクト分析(予定)」を主要テーマとしています。

企業や学会・協会・協議会などのコミュニティとの交流も積極的に図り、実践的な研究・コンサルティング・教育を心がけています。ソフトウェア開発で悩んでいる方、改善したいと考えている方、新しいアイデアを持っているけど実施方法で相談したい方などからのお問い合わせをお待ちしております。

※1:ソフトウェアの品質特性(JIS X 25010)
  機能適合性、信頼性、性能効率性、使用性、セキュリティ、互換性、保守性、移植性

Last Update:2019/03/02